司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 会社法違反などの罪に問われ、保釈中だった前日産自動車会長のカルロス・ゴーン被告人が無断で出国し、レバノンへ逃亡した件に絡んで、日本の刑事司法の問題が取り沙汰されています。同被告人が保釈条件を無視した点では、この事件で保釈を認めた裁判所の判断や保釈金など条件設定の甘さを指摘する声、さらにはGPS装着など逃亡防止策を含めた保釈制度そのものの見直し議論を期待する意見、さらにはゴーン側弁護士の責任を問う意見もあります。その一方で、ゴーン被告人逃亡の動機とされている、「人質司法」といわれてきた日本の刑事司法の問題(長期勾留、自白強要、弁護人立ち会いの欠如等)が、今回の件で注目されることに一定の期待感を示す意見もあり、ゴーン被告人の会見など彼の発言によって、被疑者・被告人の人権擁護の面で、欧米に比べ制度的に遅れているとされる日本の現状が、今後、国際的にも批判されるという見方もあります。あなたはこれらの意見を含め、今回の国外逃亡と日本の刑事司法の在り方について、どのようにお考えですか。ゴーン被告人の行動や言い分も含め、これらのどの論点でも構いません。あなたの注目する論点について、自由なご意見をお聞かせください(800字以内、匿名可)

参考;「ゴーン被告逃亡 身柄引き渡しに全力を」(朝日新聞社説)

  「彼がみたもの」(刑事裁判を考える:高野隆@ブログ)

    「保釈制度の見直し」(刑事裁判を考える:高野隆@ブログ)

  「橋下徹『これはゴーン氏と日本国との戦争だ』」(PRESIDENT Online)

  「ゴーン被告人国外逃亡が生み出した皮肉な状況」(「河野真樹の弁護士観察日記」)

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コメント一覧
  • 40期代の弁護士です。刑事弁護にはそれなりの知識経験があると自負しています。

    まず、国外「逃亡」という表現が誤り。犯罪ではないし、迫害を避けるための行動として是認できるものですから、ネガティブな評価をすべきではありません。ゴーンさんの「言い分」という言い方も疑問であり、よりニュートラルな表現が期待されます。

    日本の刑事司法が絶望的であることは繰り返し指摘されているとおりであり、繰り返しません。悪いのは100パーセント裁判所と検察庁であり、彼らを指揮する安倍クーデター政権です。

    弁護人に何らの責任がないことも当然です。処罰の可能性が事実上消滅したわけですから、非常にクオリティの高い仕事をされたと評価されるべきです。高野先生が仰っておられるように、国外移動の可能性は予想されていたのでしょうが、それだけで犯罪や倫理違反に当たるものではありませんから、非難を受けるいわれはありません。

    法務大臣と最高裁長官は、抜本的な司法制度改革を約束して後任を弁護士出身者に譲り、裁判に応じて頂くよう、ゴーンさんと弁護団に伏してお願いすべきです。日本の刑事司法が信頼を回復するには、最低限そこから始める必要があります。


    2020年2月12日 8:07 AM | パブ弁!

  • うがった見方?をすると、司法「行政」に予算を回せ、というための、別の筋書きもあるのかな?と思ったりもします。それで、GPS装置やらを、どっかの企業の独占にして...などなど、うがち始めるときりがないですね。


    2020年1月31日 3:47 PM | もえ

  • 日本の刑事司法の前近代性が今回の逃亡劇を生んだ原因だと思っています。欧米では当たり前の取り調べ時の弁護士の同席すらなされていないことは、欧米人から見たらまさに「中世」そのもので、これを無視して逃亡を批判しても無意味でしょう。今回の東京地検特捜部の捜査は司法取引で開始されていますが、日本の司法取引は捜査・公判協力型といわれるもので、「内部告発」といえば聞こえはいいのですが、実態は他人を密告して自分の罪を免れるシステムになっています。アメリカの刑事事件の90%は司法取引で処理されるそうですが、アメリカの司法取引は自己負罪型といわれる自分の罪を認めて恩恵を得るものです。今回の逃亡劇を機会に日本の刑事司法は抜本的改革が必要だと思います。


    2020年1月30日 11:48 PM | 林健二

  • 経営者の公と私の境目の問題。
    これは中小企業の経営者であろうと、大企業の経営者であろうと、その境目というものがあることは代わりがない。
    今回のゴーン問題は、この公私の境目が日本の社会規範に合っていたかどうかという議論ではないかと思う。

    私の知るかぎり、中小経営者の傾向として、経験が長いほど、この境目が「私」寄りになる。
    ゴーン氏も永年、ルノーの経営陣の経験があるので、かなり私寄りであろうことは想像できる。
    例えば、結婚式は公か私か。
    出席する人の多くが取引先で、お祝いも、その会社の交際費として支出していたら、これは公として考えてもいいのではないかと、ゴーン氏が考えても不思議ではなかろう。

    日本においては冠婚葬祭のうち、会社で賄うことが言葉と立っているのは葬儀だけ。「社葬」だけ。「社婚」なんていう言葉はない。

    私の経験でも、中小企業のご子息の結婚式に、多数の取引先が参列していたことがある。その結婚式の費用がどのように会計処理されているのかはわからないが、これを「公」とするか「私」とみるかは、見る個人の経験、地位、主観によって随分違うであろう。

    多くのジャーナリストは、従業員、または自営業。
    経営者のご子息の結婚式を「公」とするのは、きっと理解不能であろう。

    経営者の公私の境目は、
    功績に比例して、公私の境界線は私の部分が大きくなる。
    経歴の長さに応じて、公私の境界線は私の部分が大きくなる。

    これが一般的な経営者の主観であろう。
    ゴーン氏の主観であろう

    従業員の主観とは違って当たり前。理解できないことも当たり前。ということではないだろうか。

    でも密出国はアウトです。


    2020年1月12日 12:22 AM | gegege

  • 今回の疑問が今のところ報道されていないか、もしくは、耳にしない疑問がいくつかある。ゴーンのパスポートが透明な破壊可能なプラスチックケースに入れられていたということ。そのカギはとプラスチックケースがいまどうなっているかということ。また、これがだれのアイデアかということです。ゴーンが会見で、言語人と家族は関係ない。自分が計画したと、質問もされていないのに言っているのを見て、私は、口が滑ったと解釈しました。


    2020年1月11日 6:49 PM | さくらいたけし

  •  保釈中のカルロス・ゴーン元日産社長がベイルートまで脱出を計り成功した。そして、日本の司法制度を批判する記者会見を行った。断片的にでは有るがみた。中々迫力のある会見であった。

     森法務大臣もそれに呼応して、緊急記者会見を行った。日本の司法制度は公正なものだ。被疑者の人権も守られている。日本の司法制度の中で身の潔白を主張すればいいと主張した。やや説得力に欠けていたかと思う。

     世界の常識的な目から見れば、日本の司法制度は相当にひどいらしいと感じたことだろう。日本という国の評価が随分下がったに違いない。日本は安全な国だと思ったが、外国人にはそうでもないらしいという評価が生まれたのではないか。

     私にはゴーン氏の主張の方が世界では通るように思える。ゴーン氏は有価証券法違反と言うことで逮捕されている。要するに税金をごまかした、あるいは虚偽の会計報告を行ったという疑いである。税金は大事だとは思うが、即座に人に危害を加えるおそれがある犯罪ではない。100日も保釈をしないと言うことが許されるとは思えない。

     事件の本質は日産社内のクーデターである。社内でおかしいと気づいたのであれば、まず社内で問題にして、解決するのが普通のことだ。日産に自浄能力が失われていたので、検察の手を借りたと言うことではないか。外国人支配排除も感じられる。

     ゴーン体制に抵抗できないために、検察に社長の犯罪を訴え協力を取り付けたのだろう。内部告発でゴーン体制にクーデターを行った。ところがそのクーデターの首謀者である。後任の社長の西川氏も同様の背任行為を行っていて、社長を退任した。何故か、告発した西川氏はおとがめなしで、ゴーン氏は独房に100日以上監禁である。

     企業にはこうした犯罪と言えるのかどうかのギリギリの節税対策はいくらでもあるのだと思う。特に税金に関わることは、やりようで犯罪が節税と言われるものもあるのだから、会社内部で解決出来る可能性も高い。

     こうした検察と日産クーデター派の意図するところは、日本の日産がフランスのルノーの言いなりになるわけにはいかないという背景がある。ルノー経営者でもあるゴーン体制のままでは、ルノーに日産の利益を吸い取られてしまうと考えたのだろう。

     ゴーン氏が独裁者で、手に負えなくなったと言うことなのだろう。そんな過激な人だから、倒産しかかった日産を建て直すことが出来た。当時は英雄のように持ち上げていた。ルノーを今になって排除するというのも、助けて貰って置いてなんなのかという側面もある。まあ、人情で動いているわけではないから仕方がないが。

     そんな、複雑な社内事情でクーデター派は司法取引の上で、ゴーン元社長のあらゆる犯罪的行為を検察にさらけ出したのだろう。しかし、それが明らかに犯罪なのかどうか、少なくとも長期間拘留しなければならないことなのかどうかには疑問がある。

     クーデター派は勾留している間に、ゴーン氏を株主総会で社長から解任をしてしまった。もし無罪であるとしても、拘留されていたために、反論さえ出来ない状況である。このやり方はすべてクーデター派の筋書きと言えるのではなかろうか。汚いやり方とも見える。

     カルロス・ゴーン氏の108日に渡る長期拘留は日本の司法不当性を表している。人質司法と呼ばれているものだ。犯罪を認めない間は保釈をしないのだ。それはえん罪であろうが同じである。

     厚生労働省の村木厚子局長が大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、一審で無罪判決が出て確定した。その過程で、主任検察官の証拠改ざん事件が発覚し、検察全体が激しい社会的批判を浴びた「特捜検察不祥事」である。その後、厚労省事務次官にまでなった村木氏が、起訴事実を全面否認していたことから164日にわたって勾留された。これが「特捜的人質司法」である。

     そもそも凶悪犯罪の場合、保釈した場合又凶悪な犯罪を犯す可能性がある。しかし、村木さんの場合や、ゴーン氏の場合は一般の人達を危険にさらすようなことはない。証拠隠滅だけの問題である。

     検察の手法の実態は、長期拘留で精神的に追い詰めて、自白をさせると言うことが主目的である。村木氏もゴーン氏もすごい胆力の人だから耐えきったが、普通の人ならひとたまりもない。この検察の手法は人権を軽視している。間違ったやり方である。

     ゴーン氏は日本から脱出して世界に訴えれば、自分の主張が認められると考えたのだろう。このまま日本の裁判に進めば、自分は犯罪者にされてしまうと考えたに違いない。

     ゴーン氏は日本にいたのではまともに反論する場を与えられていない。情報は一方的に検察から出てくる。世間は垂れ流しの検察リーク報道を読んで、ゴーン氏が相当にひどい犯罪者だと先入観を植え付けられてしまっている。記者会見に日本の報道機関の一部を除外したという所にそれが現われている。

     ゴーン氏は検察によって、国外逃亡という犯罪者になった。しかし、これがえん罪である場合、どういうことになるのだろうか。えん罪で逮捕され刑務所にいた人が、脱獄した場合、犯罪になるのだろうか。日本でまともな裁判が期待できない場合、ゴーン氏はどうすれば良かったのだろうか。

     村木氏は支援団体が出来て、大きな応援があった。日ごろからそんな犯罪を犯すはずのない人だと信頼された人だったからだ。その支援の声がとどいていたから、頑張れたと語っておられた。

     ゴーン氏の場合、そうした応援の声は出てこない。どちらかと言えば外国人だからやりそうなことだのような、差別的な空気すら感じられた。くわえて、大富豪へのやっかみ感情すらある。このままでは危ないと考えたゴーン氏の判断は間違えとは言えない。

     西川元日産社長はこの記者会見に拍子抜けした。何の証拠も出なかった。等と安堵していたが自分の犯罪はどう考えているのだろうか。報道の大半はゴーン氏の会見では無罪の説得力がなかったと言っている。なんとも頼りない見方だ。証拠をこの段階で出さないのは当たり前だろう。裁判が待っている中で、この段階で証拠を出すわけがない。それが戦い方だ。

     いずれにしても,たとえゴーン氏が有罪であろうとも、日本の検察の自白するまで、保釈はしないという人質司法のやり方は、再犯の可能性がない場合は変えなければならない。それがえん罪を少しでも減らすためには必要である。

     


    2020年1月11日 6:10 PM | 笹村 出

  • フランスはどうなのか
    アメリカはどうなのか
    イギリスはどうなのか
    ドイツはどうなのか
    イタリアはどうなのか
    カナダはどうなのか

    そういう情報を誰も発信しないので
    誰も脳みそ使っていないんだなと思います


    2020年1月11日 4:08 PM | 川崎

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