司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 日弁連の会長選挙が始まります。次期会長選挙には、現職出馬となる宇都宮健児氏(東京弁護士会)をはじめ、山岸憲司氏(同)、尾崎純理氏(第二東京弁護士会)、森川文人氏(同)の4人の名前が浮上するなど激戦が予想されています。焦点の法曹人口をめぐり、司法試験年合格者の「1000人」「1500人」といった具体的数値をはじめ、これまでの増意基調の政策とどのように向き合うのか、さらに「破綻」「失敗」という声が高まる法科大学院制度とどうするのか、「給費制」問題や会費負担、就職難など会員の経済事情に対して日弁連としてのどのように道を開くのかなど、これまて「改革」路線をめぐる舵切りへの姿勢が勝敗を左右する状況になっています。また、初の二期連続当選を目指す宇都宮氏については、この2年の成果と今後への期待度が測られる、日弁連会長選挙では実質初の信任投票的な性格の選挙にもなります。あなたは次期日弁連会長にはどのような人材がなるべきだと考えますか。人物から具体的政策まで幅広くご意見を求めます。前記した課題について候補者(予定)たちに望むことや、個別の候補者(予定)に対する意見、要望、疑問も受け付けます。弁護士の方とともに、弁護士外の法曹関係者、市民の方のご参加もお待ちしています。(最大800字以内、匿名可。所属・職業〈弁護士は所属会〉の記載を希望します)

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  • 7
    弁護士会の大リストラと,政財界への発言力の強化
    匿名弁護士(東京)
    およそ弁護士会が会費を使って取り組むべきとは思われない会務とやらの数々,
    ためにするための仕事をこなすためだけに大量に抱えられた弁護士会職員,
    これらが,将来の弁護士達にどれだけの負担を与えているのか,
    老弁護士達は,想像できているのだろうか?

    会員の負担を減らして,外の勢力と一枚岩で戦わなければならないときに,
    いったい,何をしているのだろうか。
    内ゲバを繰り返している40年前の学生運動の写し絵のよう。
    ああ,弁護士会の中枢って,もともと,そういう連中の末裔でしたっけね。


    2012年4月18日 1:14 PM | 匿名弁護士(東京)

  • 就職難に対応し、会費を見直すべし
    Shiho
    お隣の韓国ほどではないにせよ、日本でも弁護士の就職難が弁護士会等から喧伝されています。「こっちの水はまずいゾ」と自ら業界のお先真っ暗度をPRしているわけですが、実際に増員で就職が厳しいのは確かです。合格者数の決定は、受験者の水準という観点もあわせて、抑制的に対応すべきです。一方で、すでに多数の修習終了者が存在する以上、彼らのことを考えねばなりません。

    貸与制の貸与金返済は6年後からの話ですが、弁護士会の入会金・月会費などは入会後すぐに生じ、かつ一生続く重い負担です。資力に欠ける新任弁護士に対し、直ちに負担軽減措置を講じなければ、弁護士登録できない、登録しても生活できないという事態に直結します。弁護士会は外国の弁護士会や隣接他業のように、減免申請ができるようにすべきです。

    弁護士会が、弁護士会費が払えない故に登録ができない者や会費支払いに汲々とする即独弁護士を救済する気がない、会費肩代わり負担ゆえに企業等への就職が進まない事態を改善する気がないようであれば、弁護士会に未来はありません。

    弁護士登録なしに訴訟以外の法律事務を行える弁護士補制度でも作って上記の課題を解決するまでです。


    2012年2月9日 12:50 AM | Shiho

  • 日弁連をどのように変えるのか
    吉田孝夫(宮崎県弁護士会)
    4人の立候補者の内、3人の公約である合格者1500名というのはペースダウンに過ぎません。1000名でも弁護士は増加し続けます。
    弁護士激増の本質的な弊害は、弁護士を変質させるということです。実際に、弁護士自治の存続が問題にされる程、弁護士の意識が変化しています。
    かつて日弁連は、総会で、国家秘密法案反対決議をしました。これに対し、自民党顧問弁護士等、法案を支持する弁護士が中心となって、決議無効確認等の訴訟を起こしましたが、判決で、日弁連が人権擁護の観点から、このような決議をすることの正当性が確認されました。
    しかし、上記決議の頃と現在とでは、弁護士の意識は相当変化しているのではないかと思います。人権擁護や弁護士自治からの逃走の傾向です。
    日弁連は、弁護士の職能団体、プロフェッショナルの団体として、弁護士を養成し、変質を防止する責務がある筈ですが、それを怠ってきたばかりか、弁護士の変質を招く司法制度改革を推進するという間違いを犯したと思います。
    私は、弁護士自治を維持して国民の負託に応えるためには、司法審路線の危険性を明確に国民に知らせる必要があり、そのような人が会長にならない限り、弁護士自治は崩壊し、有事の時には国策に反する弁護活動をすれば懲戒処分された戦前の弁護士のようになり、ついには、弁護士なんかやめて、正業に就けと言われるようになると考えます。


    2012年1月21日 6:48 PM | 吉田孝夫(宮崎県弁護士会)

  • 日弁連が生まれ変われるかどうか。
    坂本隆志(東京弁護士会)
    法曹人口問題について,現状維持や曖昧なペースダウンといった主張では票を取れないことはどの候補も分かっているから,かえって争点にはならない。むしろ,間違いだらけの法科大学院制度について,過去の推進路線が誤りであることを認め,建設的な再改革案を示すことができるか否かが問題だと思う。
    また,あまりに肥大化した弁護士会の組織や業務をリストラし,会費負担の削減に取り組めるかも大きな問題。死刑廃止や原発反対などは本来個人の思想信条で行うべきものであって,これと考え方を異にする会員からも強制的に会費を取って行うべきものではない。
    なお,個人的には細々と続けられていた原発反対運動により日弁連や弁護士全体の評価が上がったとはとても思えない。
    現に,会費が高すぎて弁護士資格を得ても登録できない人が増えている中,この選挙をきっかけに会員や国民の多くが納得するだけのリストラを実現し,日弁連が生まれ変われるかどうか。それができなければ,遠からず日弁連は任意加入団体に落とされ崩壊するだけだと思う。


    2012年1月19日 5:01 PM | 坂本隆志(東京弁護士会)

  • 日弁連の政治化には反対します。
    吉田孝夫(宮崎県弁護士会)
    「東京の弁護士」さんにお願いしたいことがあります。匿名で発言されるのであれば、情緒的な発言ではなく、根拠に基づいた発言をお願いします。
    弁護士の政治団体とも言うべき「日本弁護士政治連盟」(弁政連)www.benseiren.jp/ という団体があります。規約には、「日本弁護士連合会及び弁護士会の目的を達成するために必要な政治活動及び政治制度の研究を行う」と定められているそうです。
    私は、政治と日弁連という問題に関して言えば、この弁政連と日弁連の関係ほどいかがわしいものはないと考えております。
    この政治団体の副理事長をなさっている方が、お二人も今回の会長選挙に立候補されています。どなたとは申しませんが、弁政連のホームページを見ればすぐに分かることです。
    原発反対運動に関しては、日弁連公害・環境委員会で、ずっと昔から、公害反対運動の一環として取り組まれてきたもので、この面の活動は、社会的に高く評価され、弁護士全体の評価を高めたのではないでしょうか。日弁連が提唱した「環境権」の概念も社会に定着したと思います。
    それに対して、弁政連の活動などは、単なる業界団体の政治的活動と評価される可能性が高いと思います。


    2012年1月14日 10:38 AM | 吉田孝夫(宮崎県弁護士会)

  • 政治より実務を
    東京の弁護士
    反原発運動など、会員個人ですべきことを弁護士会レベルでの運動にしようとしたり、誰が会長であっても当然に対応したであろう震災についてのことを手柄のように言う人は不要。
    被災者をまず保護するには何をすべきか。
    弁護士業務で必要なのに制度が整っていないものを整備する。
    などのまずは弁護士実務をしっかりできる環境を作る候補である必要がある。
    若手には弁護士会が政治団体であることに不快感を感じている者が多い。
    弁護士会の求心力を高めるのは政治活動ではなくまず仕事ができる環境を整えることだ。
    すくなくとも原発反対運動などを弁護士会で推進する候補が当選したら、弁護士会の強制加入などの問題点を訴訟で争う予定でいる。


    2012年1月12日 9:29 AM | 東京の弁護士

  • 司法審路線との全面対決を求める
    吉田孝夫(宮崎県弁護士会)
    歴代の日弁連執行部は、司法制度改革審議会(司法審)の意見書を高く評価してきましたが、今度こそ司法審路線との全面対決を避けない人に会長になってもらいたいと思います。
    司法審の最終意見書には、
    1 陪審制のイミテーションである裁判員制度も(102頁)、
    2 「市場原理」に基づいて弁護士を激増させることも(58頁)、
    3 法科大学院を法曹要請の中核に据え、それを法曹人口の激増と関連させることも(62頁)、
    4 司法修習生の給費制を廃止又は貸与制にするということも(75頁)、
    5 法律扶助や国選弁護の運営主体を変更し、国の監督を強化することも(30頁)、
    明記され、
    反面、「法曹一元}の文字は消え、官僚裁判官制度は堅持され、判検交流に根拠が与えられました(92頁、93頁)。

    上記2,3,4については、日弁連の執行部も若干動揺を見せていますが、1と5を推進する姿勢は揺るいでいませんし、裁判所・検察庁に対しては何も言えないようです。

    司法審路線は日本の司法制度にとって、原発推進路線に匹敵するものであり、全面対決できる肝の据わった人でなければ、何も期待できないと思います。


    2011年11月12日 4:58 PM | 吉田孝夫(宮崎県弁護士会)

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