司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

昨年、日弁連を二分する激しい選挙で勝ち残り、会長に就任した宇都宮健児氏の日弁連執行部が2年目を迎えます。「貧困」問題や若手支援などを掲げていた宇都宮会長の1年目の評価と合わせて、2年目に望むことは何ですか。具体的な政策から、基本的な会務姿勢まで自由にお書き下さい。弁護士以外の方のご意見もお待ちしています。(最大800字以内、実名を希望しますが匿名可。所属・職業〈弁護士・司法書士は所属会〉明記を希望します)

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  • 日弁連を「本当の弱者」の人権を守る砦とすべき②
    Shiho
    次に、法的紛争解決をしたい時に弁護士に依頼できない国民もまた「本当の弱者」だろう。資力に欠ける国民は刑事は国選弁護制度等、民事は法テラスの民事法律扶助制度が用意され、弁護士過疎についても法曹人口増や法テラス・ひまわりの事務所設置で状況はずいぶん改善した現在、未だに弁護士に受任してもらえず泣き寝入りするような状況が存在するのだろうか。

    それがありうるのが弁護士を相手方とする事案である。(弁護士会という自らの生殺与奪を握る)権力や多数派(の弁護士)と対峙しても、人権の擁護に例外なく筋を通そうとする弁護士は多くない。弁護士会内の懲戒制度では弁護士のかばいあいで処分が遅い、甘い、被害救済がなされない。では裁判をといってみても、勝訴できるような事案でも受任弁護士を確保できない例が多々ある。これは弁護士会自身が自ら国選に準じて当番弁護士制度を構築する等の対応を行うべき話ではないだろうか。それができなければ、それこそ欧州にみられるように、検察庁等外部に関与してもらう制度を作ってもらうしかないのではないか。

    日弁連は自らの襟を正して、人権を守り、弱者を泣き寝入りさせないために、足元を見直して本来やるべきことをやるべきである。


    2012年2月3日 2:03 PM | Shiho

  • 日弁連を「本当の弱者」の人権を守る砦とすべき①
    Shiho
    「本当の弱者」とは誰か?団体・組織に守られない、寄る辺なき個々の国民だ。イデオロギーに基づいてプロ市民と連携した各種運動をすることではなく、弁護士の本業において、「本当の弱者」を守ることが弁護士・弁護士会の本来の役割である。その意味で二つの問題を取り上げたい。

    まず、年末来報道された弁護士・弁護士会のずさんな情報管理の問題だ。自らを守ってくれるはずの弁護士から人権を侵害される性犯罪被害者などは「本当の弱者」だ。報道されたものは氷山の一角にすぎず、少なくとも数十件のメーリングリストが公開設定のまま年を越し、外部からの連絡があるまで放置されていた。公開されていた内容たるや、性犯罪被害者の事案をはじめ、人の一生を破滅させかねない情報が多数含まれているという。日弁連執行部がこの件では「あってはならないこと」と他人事のように定例会見で言及したのみで、自らの問題として謝罪会見すら行っていないのはどういうことなのだろうか。会員にメーリングリスト等の設定確認と公開設定の変更を呼びかけて問題の隠蔽を図り、その結果、総本山においては、全体件数、各事案の内容把握もできなくなっているが、このような不祥事対応で各企業にコンプライアンスを指導する資格があるのだろうか。人権擁護の砦が自ら最悪の人権侵害を行いながらその総括も行わない現状は国民の目から見て容認されない。付随業務の各種運動に充てているリソースを、本来業務の弁護士業のための当然の経費である、会内LANの整備等の情報政策に充てるべきである。


    2012年2月3日 11:29 AM | Shiho

  • やめていただきたい
    匿名希望
    できもしない公約を掲げて当選し、実現できなかった。そもそも会内世論的にやりやすそうな一項目を除いて、やる気もなかったのかもしれない。旧主流派に囲まれた状況で信条を曲げてうまく立ちまわった、のかもしれない。どちらでもいい。いずれにしても、2年がもう経った。

    ここで更に「まだやり残したことがある」(震災対応?法曹養成?)とか「政権は4年で評価していただきたい」、とか言い出して居座ろうとしたら、どこかの政党、総理と何ら変わらない。

    空気が読めない言動・行動・運動で、国民から、社会から、遊離してしまったことに、本人や取り巻きは気づいていないのだろうか。本当にそうなら、時の内閣同様、総本山にも定期的な世論調査が必要なんじゃないかと思う。

    反権力を掲げながら権力が大好きな元市民運動家は政治だけでもうたくさんだ。空白の2年を更に2年更新する余裕は今の法曹界に残されていない。弁護士会が世間の信頼を回復し方向転換するきっかけを作るために、権力に執着しない、いさぎよい決断をお願いしたい。


    2011年11月22日 1:02 AM | 匿名希望

  • 公約を守るべき
    司法試験受験生
    公約を守るべきです。

    それ以上も以下もありません。


    2011年7月14日 9:19 PM | 司法試験受験生

  • 手弁当?
    匿名希望
    「大震災後の被災地へ手弁当で弁護士が大勢法律相談に赴いています」―

    日弁連の給費制維持運動集会ではよく宇都宮会長がいう話です。先日の航空会館での集会でもまだ言っていましたが…誰か会長に教えてあげないのでしょうか?

    被災地での法律相談の大半は法テラスから法律相談料、旅費、日当、宿泊費といったお金が弁護士さんに出ているということを。

    確かに、例えば大阪から1泊で参加して10万円もらっても時給2万円以上当たり前の弁護士さんにとってはボランティアみたいなものかもしれませんが、裁判所を含めた国家公務員は同じように支給を受けて被災地に出張に行き「手弁当で行った」とは口が裂けても言いません。

    まして、その法律相談が弁護士一人当たり相談件数が2-3件、果ては0件などということが当たり前に起きている「税金の無駄遣い」だとしたら、どうなのでしょうか。本当に「手弁当」でやるのであればそれでも自費での被災地見学だから罪もないとはいえます。他の国民同様に、税金を使わずにボランティアで被災地に行くべきです。給費制で国に育てられたと大変恩義に感じている弁護士さんたちなら、それを厭うことはないでしょう。

    事実に反することや歪曲した片面的な事実を弁護士会が吹聴して回る事例は枚挙にいとまがありませんが、事は弁護士会だけの問題ではなく、三権の一角を担う司法部門全体の信用を損なう話です。司法権がその地位を保ち、その見解が社会で重みをもって尊重されるかどうかに関ります。本当にやめていただきたい。


    2011年7月9日 9:23 AM | 匿名希望

  • 政治性・党派性と司法
    弁護士吉田孝夫(宮崎県弁護士会)
    弁護士の政治化は困ったことだと思います。しかし、原発や死刑に対する抗議などは、国家権力による重大な人権侵害に関する問題であり、弁護士本来の職務の範囲内の事項ですから、それに関する意見表明を政治的と言うのは不当です。

    政治化の問題は別にあります。

    私は、日弁連が、日本弁護士政治連盟(弁政連)という、まさしく政治性を標榜する団体と密着して行動することこそ問題だと思っています。日弁連会長経験者が弁護士政治連盟の理事長に就任し、そのような団体と弁護士会、日弁連が政治家に働きかけ、ロビー活動めいた行動をするという姿は、私には大変違和感があります。

    最高裁も、1959年、砂川事件で高度に政治的な判断のもとに日米政府に配慮して行動し、戦後の司法の歴史に汚点を残しています。

    司法制度改革に関しては、2001年の司法審の最終意見書に基づき、政府は司法制度改革推進本部を設置し、その具体化を進めましたが、その間、法務省も最高裁も日弁連も、自民党の司法制度調査会に要員を派遣していました(永尾廣久「モノカキ日弁連副会長の日刊メルマガ」240頁)。最高裁も日弁連も政治的行動を行っていたということです。

    党派性を帯びた行動も、最高裁と一緒なら恐くないというのでしょうか。

    私は宇都宮執行部には、日弁連が弁政連と手を切ること、政治的な空気によって右往左往するのではなく、政治と距離を置かれることを期待したいと思いますが、今のところ望み薄です。


    2011年6月24日 9:36 AM | 弁護士吉田孝夫(宮崎県弁護士会)

  • 政治性と民主主義
    弁護士
    原発廃止の声明にみるように、どうも弁護士会が出すべき声明なのか、疑問のあるものが見受けられる。昨年も中国での日本人の死刑執行にあたり、中国に抗議をするのではなく、中国に抗議をすべきであるという日本政府に対する声明を出したりしている。
    どうも左翼的な空気(もともとだが、今までと違い自制がきいていない)が強くなっている。
    またそのためか、国政への意見が党派性を帯びてしまっていて、国会議員などがあまり日弁連の意見を重視してくれない空気ができていないか、疑問である。
    どうも会長事務総長は強制加入であることを忘れているような気がする。
    このままだと弁護士会の崩壊がありうるのではないかと危惧している。
    民主党のようにおいしそうな公約で当選したが、できないのであるから、もっと多数の意見があることに注意をしてもらいたい。
    また、若手支援といっても実際には何もしていないようである。自分は仕事がなくて新しい分野をきりひらいたのだから頑張れ、では若手は拍子抜けだろう。
    選挙向けの発言が駄目なのだから、そこは率直に詫びるべきだ。


    2011年6月6日 10:43 AM | 弁護士

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