司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 

 取り調べの録音・録画(いわゆる可視化)の一部義務付けや司法取引制度の導入、通信傍受の対象犯罪拡大などを柱とした刑事司法改革関連法が、成立しました。裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査事件について、逮捕後の取り調べの全過程の録音・録画を義務化(公布後3年以内)。警察による通信傍受(盗聴)を児童ポルノ製造・提供など9類型を加える範囲拡大(同6ヵ月以内)、他人の犯罪を明らかにした場合に求刑を軽くするなどの見返りを与える協議・合意制度、証人がかかわった犯罪行為について罪を問われないことの約束のもとに共犯者の裁判で証言することになる刑事免責制度といった「司法取引」が可能になります(同2年以内)。今回の成立については、日弁連なども全面可視化への「一歩前進」との評価がある半面、証拠改ざん事件を機に、冤罪防止に向け、捜査当局に厳しい姿勢転換を迫るなかで進められた「改革」にもかかわらず、結果的に捜査側悲願の新たな「武器」を与えた格好であることへの懸念論・批判論があります。そもそも「可視化」の義務化は逮捕・勾留事件の3%にとどまることや、義務化自体にも「被疑者が十分な供述をすることができないと認めるとき」など例外もあり(、捜査側の恣意的運用を懸念する見方があります。あなたはこの法律の成立をどう思いますか。また、「一歩前進」とする日弁連の姿勢を見方や姿勢をどのようにご覧になりますか。さまざまな立場からのご意見を求めます(最大800字以内、匿名可。弁護士の場合、所属会の記載を希望します)。
 
 「取調べの可視化の義務付け等を含む『刑事訴訟法等の一部を改正する法律』の成立に当たっての会長声明」(日本弁護士連合会) 
 「そもそも、権力の録画が何故、可視化なのか?」(「御苑のベンゴシ 森川文人のブログ」)

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コメント一覧
  • 「一歩前進」っていうけど、本当に今回の法律が全面的な可視化につながるのか。また、どうやってつなげるつもりなのか。そこのところの、専門家の見方を一番聞きたいです。


    2016年6月3日 8:41 PM | 素人

  • 捜査側の焼け太りという指摘は正しいのではないでしょうか。捜査側がいかようにもできる「可視化」が本当に一歩前進なのかを含めて、捜査側に対する、信じられないような甘い見方が存在しているように思えてなりません。彼らはしたたかに武器を手中にした、ということにまず、注目しなければならないはずです。


    2016年5月26日 6:23 PM | 通りすがり

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