平成26年4月1日、埼玉弁護士会執行部の新役員が就任しました。新役員は、会長1名及び副会長5名です。私は役員ではないのですが、執行部をサポートする調査局委員会の委員長に就任しました。これまでの私は委員会活動には携わってきましたが、執行部側で活動するのは初めてですので、良い経験になります。
毎週1回、執行部会議が行われます。出席者は会長、副会長、埼玉弁護士会の事務局長、議事録作成者(調査局委員のうち1名,交代制)です。勉強のため、平成26年4月に行われた執行部会議に全て参加しました。今後も月に1回のペースで参加する予定です。
話には聞いていましたが、役員が激務であることを思い知りました。執行部会議だけでも1回につき3~4時間ほどかかります。副会長は週1回のペースで弁護士会館に赴いて、弁護士法23条照会などの処理を行います。月1回の常議員会、年2回の定時総会及び臨時総会の準備と開催もあります。会長声明を起案することもあれば、執行部会議であがった議題について調査をすることもあります。日弁連や関東弁護士連合会の会議にも参加します。その他関係各所から声がかかれば行事に参加して挨拶をするなど・・・・・。激務です。
このように役員は激務であるにもかかわらず、報酬はありません(他会では報酬が支払われるところもあるようですが、業務量に比べれば微々たる額のようです)。
私は役員そのものではありませんので、負担は重くはありません。仮に現時点の私が役員であったとすれば、執行部の活動に大半の時間を割くことになりますので、とても事務所経営を続けることはできないと思います。事務所経営的には非常に重い負担になることが明らかであるにもかかわらず、執行部として活動する役員に対し,畏敬の念を抱きます。
さて、今年度の埼玉弁護士会は、主に①憲法問題②法曹人口問題について注力する予定です。
① 憲法問題については、安倍内閣が解釈改憲により集団的自衛権を行使しようしています。このようなことを到底容認できるはずありません。憲法問題については、日弁連も各単位会も方針は一致するはずです。弁護士会が一丸となって、市民集会など様々な活動を行い政府の方針に断固反対します。在野法曹である弁護士の本領を発揮すべきときです。
② 法曹人口問題は、本コラムでも何度も触れているテーマです。平成26年5月21日、多くの単位会の協力を得て、法曹人口問題に関する院内集会を行いました。各単位会の協力のお陰で、国会議員を始め参加者は多数に上り大盛況となりました。この院内集会開催にあたり日弁連に協賛を求めましたが、断られました。現在の日弁連は法曹人口問題に消極的ですので、当然の結果かもしれません。憲法問題とは異なり、法曹人口問題については日弁連とは方針が一致しませんので、各単位会が外部に向けて活動することにより日弁連を変えていく必要があります。
冒頭で述べたとおり、私は執行部側で活動するのは初めてですので、非常に良い経験をさせてもらっています。他会の先生と知り合う機会も増え交流が広がります(ときには本コラムを読まれている先生もいらっしゃるので、ありがたい限りです)。
委員会活動と同じく執行部側での活動は無報酬ですので、事務所経営的にはマイナスではあるのですが、事務所事件だけでは絶対に学べない貴重な経験を積むことができます。前回のコラムで触れたとおり、人件費増加により経費がかさんで大変なのですが(笑)、今年度は埼玉弁護士会の調査局委員長としてより一層精進します。