司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 

 先日、ある経営者団体の会食に参加しました。経営者の1人から「得意分野は何ですか?」と質問を受けました。弁護士がよく受ける質問です。

 

 しかし、実際に私の得意分野に興味があるわけではなく、話のきっかけ程度の質問であることがほとんどです。また、私はマチ弁ですので色々な分野を扱っていますが、「一通りやってます」と答えても会話が弾まないことが多いです。

 

 最近の私は、「得意分野は交通事故」と答えています。今回も交通事故と答えました。交通事故なら、誰でも当事者になる可能性がありイメージしやすいので、それなりに話をつなげやすいです。そして弁護士費用補償特約の影響で、交通事故事案が増えています。「得意分野」と答えても嘘にはならないはずです。

 

 なお、得意かどうかは別にして、「破産管財人」と答えたらどうなるだろうと思いました。しかし経営者といえども、破産管財人の業務を知っている人は多くはないので説明が大変です。以前「破産管財人は、裁判所から選任されます」と説明したところ、「国選弁護ですか?」と誤解されたこともあります。 また、この会食は経営者の集まりですので、破産管財人というキーワードは縁起が悪いです。

 

 そんなことを考えているうちに、「まあ交通事故の他にも、この場では言うのは縁起の悪い仕事もやっています」と話を続けました。

 

 すると返ってきた答えは・・・。「縁起の悪い仕事って、離婚ですか?」

 

 予想外の返答でした。確かに離婚も縁起の悪いキーワードですが、本当に交通事故しかできない弁護士と思われたようです。慌てて「いやいや、離婚も当然やりますよ。交通事故が得意分野ですが、他の分野も一通りはできますよ」と弁解しました。

 

 せっかくの会話の機会なのに、適当に話を合わせただけの自分の営業力のなさを反省しました。弁護士激増の時代ですので、些細な会話を営業につなげる貪欲さがないと生き残れないかもしれません。本当は、営業など考えずに素直に会話を楽しみたいのですけどね。いや、その会話力すら社会人としてまだまだ未熟なようです・・・(苦笑)。



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