司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 

    きちんと税金を払えているのはありがたいことなのだと、頭では分かっているのだが、会計年度が改まったこの時期、今年の税金のことを考えると、どうしても気が滅入る。

 

  12月にボーナスを払い、1月は休みが明けたと思うと住民税を持って行かれ、2月を乗り切ったと思うと、すぐに確定申告の締め切りが来て、4月は所得税に消費税、さらには年払いにしている国民年金基金がドカンと引き落とされる。この時期は、本当にお金に羽が生えて飛んでいくイメージそのままだ。予定納税も考えると、どうも毎月なんらかの税金を払っているようで、前年に稼ぎ過ぎたりした翌年は、何のために働いているのか分からなくなってしまう。

 

   私の場合、弁護士として、脱税なんぞと言われるのは恥ずかしいので、あまり節税らしい節税をすることもなく、税理士さんから呆れられることも多い。元々の売上自体、大したこともないので、数年前に税務調査が入った時も、お土産にできるようなものが少なく、かえって恐縮してしまうような有様だった。とはいえ、年によっては突発的に売り上げが伸びたりしたこともあったので、これまで払ってきた税金の総額は相当な額になるはずだ。この20年で、1億ぐらいは払ってきたのではないだろうか。

 

    同期の弁護士と話すと、大概、税金や健康の話題になるのだが、冗談で、これだけ税金を払っているんだから、せめて、税務署に行ったら肩ぐらい揉んでもらっても罰は当たらないだろうなどという奴がいた。しかし、それだけ税金を払ってこれたというのも、早く司法試験に受かった特権と言われるのだろう。実際、税金を収められないような所得水準の弁護士が現実に増えてきているのを目の当たりにすると、いかにこれまでが恵まれていたのか、痛感せざるを得ない。

 

  さて、昨年は、一昨年に比べ、大幅に収入が減ったので、予定納税のかなりの部分が還付されてくるようだ。嬉しいのだが、こんなことを喜んでいていいのか、複雑だ。



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