司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 

 ようやく、平成26年も暮れる。私は平成6年に弁護士登録をしたので、満20年になる今年は、多少の感慨を抱かざるを得ない。弁護士として丸20年、よくもまあ、曲がりなりにも続いてきたものだとおもう。

 
 平成12年、大差をつけて3000人受入れ決議が成立するのを目の当たりにして、これは、あと10年、弁護士で食っていけるのか、本気で心配したのだが、そこからでも14年、私は何とか弁護士として食っている。ありがたいことだ。とはいえ、なんで自分が未だに弁護士として食えているのか、我がことながら、よく分からずにいる。

 

 冗談半分で、弁護士で食えなくなった時のためにと、TOEICを受けたり、パソコンを習ったりしているものの、それが売り上げに貢献しているとはとても思えない。ここ1、2年は、弁護士会の法律相談枠がほとんど割り当てられなくなり、たまに法律相談に行ってもほとんど枠が埋まっていないという状況になって、いよいよまずいんじゃないかと危機感を募らせた。

 

 実際、昨年の売り上げは前年比で大幅に減少し、ついにマイナス成長時代に突入したかと思ったのだが、今年はそこそこ売り上げが回復した。最盛期に比べると3分の2程度に止まってはいるものの、弁護士会の法律相談や法テラスに依存しないでも、何とか事務所を維持して生活もできそうだと思うと、精神的に落ち着くことができた。

 
 過払い事件に過度に依存しなかったのが良かったのか、事務所を大きくしようとせず、経費を惜しんできたのが良かったのか。目の前の困難を乗り越えるのに精いっぱいで、きちんとした分析ができていない。私は、下の子がまだ小学生なので、この先、少なくとも10年は何とかして稼いでこないとならない。よくわからないまま何とか食えているというのは、なんとも不安ではあるが、それでも、この1年を何とか乗り越えられたことを糧にして、1年1年、生きていくしかない。

 
 あと10年、弁護士を続けるとして、残り3分の1。パートタイム裁判官はあと4年近く続くことになるし、来春からは、ロースクールにも関わっていく予定だ。これまでの20年とは全く違った世界を見ることになりそうだ。



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