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横浜弁護士会の法律相談センターは、この4月から、それまでの弁護士会館から、横浜駅近くの貸しビルに移転した。これまでは、関内駅からだと歩いて10分ほどかかっていたし、割と最近になって開通したみなとみらい線の日本大通り駅からはすぐ近くだが、やはり、横浜駅で乗り換えて来なければならない人も多かったはずだ。

 法テラスが比較的アクセスが悪いところにあることを考えると、差別化も期待できる。弁護士会にとっては、起死回生の生き残り策だ。

 先日、この新生法律相談センターの担当が回ってきたので、勇んで出かけてきた。この4月から法律相談枠が激減したこともあって、結構期待しつつ出向いたのだが、改めて法律相談事業の深刻な状況を痛感せざるを得なかった。

 私が担当した4枠のうち、1枠は元々埋まっておらず、到着後、いきなり「待機をお願いします」と言われてしまった。残り3枠のうち、1枠はキャンセル。まだ相談があっただけマシなのかもしれないが、到底往時の賑わいが取り戻せるとは思えない。この日は、弁護士は3人ほどいたようだが、他の部屋もだいたい同じような様子だった。

 相談センターは、駅からは歩いて3,4分のところにあり、アクセスは申し分ないし、弁護士会も相当気合をいれて宣伝を続けてきた。その結果がこれだとすると、かなりまずいのではないか。個々の弁護士による宣伝、広告が行き渡って、弁護士会の法律相談事業は、すでにその役割を終えたという声もある。

 確かにそうかもしれないのだが、それにしては、相変わらず、弁護士の敷居が高いという人は多い。また、ごく最近まで、私の売り上げの中に占める法律相談センター経由事件の割合は結構なものだった。ビジネスモデルとして、決して悪いシステムではないと思うのだが、何とか復活のきっかけはないものだろうか。



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