司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 クリストファー・ロイド氏は、人類の未来について「もし、地球の天然資源が使い尽くされ、資本主義が終わりを迎えることになったら? もし、気候変動が更に進み、やがて自然がその手によって人類の急激な増加に歯止めをかけるとしたら?もし人類が、その進化的な本能ゆえに、今後も目先の物欲を抑えることができないとしたら?」と心配する。

 ヨーロッパを、野蛮で乱暴な後進国から世界の覇者にしたのは、ジャレド・ダイアモンド氏が言うように、銃と鉄と病原菌だったのだ。ヨーロッパ人が「銃と鉄と病原菌」を持って世界制覇に出かけ始める15世紀以前には、東洋の文明ははるかに進んでいた。

 カンボジアに行って感じたのは、欧米植民地主義の後遺症が未だに消えていないことと、日本人がアジア人民に対して二重の裏切り、植民地主義からの解放者を装いながら、過酷な軍政と日本兵の残虐行為でアジア人の期待を裏切り、戦後、その償いを曖昧にしたまま逃げ切ろうとしていることだった。

 「マルクス、マルサス、ダーウインによるこれらの警告が現実のものになるとすれば、彼らの予言は、地球の生物が繰り広げるドラマの次の章で、主役を努めることになるだろう。さて、わたしたちの24時間時計はついに0時を指した。新たな1日の最初の0.001秒、地球ではいったい何が起きるだろうか」(「137億年の物語」475P)。

 私は、この国の将来に悲観してもいないし楽観もしていない。中国を民主制の機能していない国と非難する日本人が多いが、日本は共和主義国ではなく憲法第一章によれば君主制国であるし、主権者の4割が選挙を棄権する国が中国に誇れる民主制国家と言えるのかはなはだ疑問である。

 「プラトンは、ひどい民主制に統治されるよりは、ひとりの専制君主に支配されたほうがましだと言い切った。君主制なら愚かなことをするのはひとりだが、民主制では愚かな決断の責任は総ての成員に帰すからである。プラトンがもっとも軽蔑したのは、民主主義が生み出す『自由』という妄想だった」(137億年の物語」227P)。なるほどね。シンガポールのリーカンユー首相を思い出す。

 わが国の現状と将来を占うには、選挙結果よりもマルサス的見方による診断の方が的確であると私は思う。日本の若者にとっては結婚もうざったいし、子育ては負担以外の何物でもない。若者が減れば労働者人口は減る。消費市場は必然的に縮小するから、ビジネスから見れば売上げが減る。売上げが減れば労働者の賃金も減る。当たり前のことなのだ。

 団塊の年寄りが間もなく年金暮らしとなる。ブラブラ消費者となる。多分アル中が増えることだろう。受験予備校学歴主義の第一世代が年金暮らしか、生活保護の受給者となる。団塊の年寄りたちと、その子供たち、それは、戦後、焼け跡文化の壮絶な産物なのだった。彼らの先には自業自得の日々が待ち構えている。



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