司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 

 取りあえずの勝利の喜びも束の間、案の定の情報が、あちらこちらから聞こえてきた。相手側の控訴が濃厚という話である。ある意味、当然といえば、当然で、もちろん私たちも、それは想定していたことであった。彼ら、とりわけ社協の立場からすれば、むしろここで引く意味はないともとれたし、それ以上に、これまでの彼らの全く自らの責任を顧みることのない、言動を見せつけられている側からすれば、ここで引き下がるような相手ではない、ということは、百も承知だった。

 

 ただ、それでも本音からすれば、どこかでここで終わってくれれば、という思いがなかったといえば嘘になる。裁判が続くという精神的負担は、本当に体験したことがなければ分からない。しかも、私たちは専門家の味方なき本人訴訟を選択しているのだから、なおさらであることはいうまでもない。

 

 これまで裁判にかかわる身でなかった時代に、メディアから流れてきても聞き流していた、「控訴」「上告」というものが、当事者にとってどんな重たい意味を持っていたのか、ということをいまさらのように感じる重いだった。

 

 素人相手に、プロの弁護士二人組がついていながら破れるとは、社協側からすると、想定外の現実だったのではないか、と思われた。裁判を通じて、私たちにみせた彼らの顔は、そんな風に想像させるほど、ある意味、自信に充ち溢れているように私には思えた。もっとも、それもこちらが素人であるということの負い目の裏返しだったのかもしれないが。

 

 ただ、既に触れたような、法律に詳しい編集者の、本人訴訟勝利への驚きの表情を見ても、やはり彼らも相当にダメージを受けているのではないか、ということを考えていた。あるいは、この場合、弁護士からすれば、プライドにもかかわる話なのでは、ということまで頭をよぎった。
 

 一方、町民の血税を使用しながら、高額な弁護士費用を使い、そして、見事に素人に負かされたという現実を、どう町長が、役所の人間たちや町議員の前で話すのだろうか、ということも考えていた。彼は、当然、責任説明を問われるのではないか、と。町議会で追求されれば、確実に恥をかくのは町長本人のはずである。

 

 ただ、ここで控訴ということであるのならば、取りあえず、彼らはこれまで通りの無反省の、そして強気の姿勢で臨んでくるだろう。そのことが非常に重たく、そして腹立たしく思えた。私たちも、この現実を受けとめ、頭を切り替えて、再び戦闘態勢をとらなければならない。そう何度も心の中で自分に言い聞かせていた。

 
 
  「チョコレートで朝食を」(風鳴舎)のご紹介

 

 司法とは、直接関係ないのですが、「司法ウオッチ」のご了解を得て、この場である書籍の紹介をさせていただきたいと思います。その本とは、世界的11ヶ国で発売されミリオンセラーとなった 「 チョコレートで朝食を」の 復刻現代語訳版(糸井惠・訳、風鳴舎)です。
 
 「主人公コートニーの母親は映画監督と浮き名を流すハリウッド女優で、 父親はニューヨーク出版界では有名な編集者。『チョコレートで朝食を』 (原題:Chocolates for Breakfast)は、16歳の美少女コートニーが、ハリウッドとニューヨークの上流階級を舞台に、ちょっと背伸びした恋愛模様や友情、親との葛藤、徹夜で飲み明かすセレブなパーティーという日々の中で大人になっていく物語」(訳者まえがきから)

 

 実は私事で恐縮ですが、ちょっとしたご縁で装丁には、私がニューヨーク時代にとった写真が使われています。手前味噌になりますが、私自身この写真は、舞台となる、まさにニューヨークらしい空気そのものを伝えるお気に入りの作品だったのですが、それが世界的なミリオンセラーの日本語版に使って頂いたとあって、とても光栄に思うと同時に、感激しているところなのです。もちろん作品そのものも、女子の「思春期」といえるものを題材としながら、大人が読んで引き込まれる不思議な魅力のある作品です。

 

 なにやら宣伝で恐縮ですが、ぜひ、機会があれば、お手にとってお読み頂ければ、と思います。



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