司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>




 (第73回「コロナウイルスと9条」から続く)

 〈新型コロナウイルスが与えてくれたチャンス〉

 私は、これまで戦争をなくす方法は、「少欲知足と他利欲という心の持ち方」と、「国という枠を取り除き、世界国家とか世界連邦にするシステム(仕組み)」の二つの柱が不可欠であると主張してきました。つまり、心と仕組みを作り出す英知が不可欠だと考えています。戦争をなくす根本的方法に対し、本気で向き合ってくれている政治家や国民は、どれほどいるのでしょうか。戦争をなくす根本的方法について考えてみてほしいのです。

 私は、「欲望のコントロール」と「英知の結集」は不可欠だと考えています。パソコンやスマホを操作するだけでなく、自分の頭で、自分の心に向き合い、自分の言葉で、自分の体で、戦争をなくすための方法を考え出さなければならないのです。そして、考え出したら、それを実現するための行動をとらなければなりません。こうあらねばならないと考えたら、その方向に向かって行動しなければならない。理念を実現するためには、実践が不可欠です。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、日本国民、そして世界人類に深くものを考えるいい機会を与えました。新型コロナウイルスは「人間が幸せな一生を過ごすにはどうしたらよいか」ということを考えなければならない状況を作ったのです。少欲知足と利他欲と憲法9条に従って行動しなければならない状況を、新型コロナウイルスは全人類に与えました。千載一遇の好機を活かすも殺すも考え方と行動次第です。

 あなたも私も、折角この世に生まれたのだから、互いに充実した楽しい人生を全うしたい。「人生は、いま一瞬を、まわりの人と一緒に楽しみ尽くすのみ」というのが私の生き方ですが、今、新型コロナウイルスの感染拡大により、人類はそれを撃退しなければ、人生を楽しむことができない状況になりました。

 そのためには、まず人間同士が殺し合う戦争は絶対にしてはならない、させてはならない。そうするためにはどうしたらよいか考えて、考えたら自分のやれることを行動に移さなければならない。自分のやれることはどんな小さなことでもよいから、実行しなければならない――。

 戦後75年間、日本は戦争に巻き込まれず、戦争で一人の日本人も殺されることがなく、一人の外国人も殺さずに済んでいることのありがたさを噛み締め、それが何故実現できているのかを考え、憲法9条の真の価値に思い至ってほしいのです。その9条を改定しようなどと考えている安倍前首相や、それに賛同する輩に対しては、怒らなければなりません。その怒りをもって、行動しなければならないのです。

 その行動は、一人一人がやれることをやることです。小さいことでもいいのです。9条を改定しようという候補者に一票を投じないだけでもよいのです。一人一人の力を結集すれば、政局も変えられます。今の世の中は、そういう風になっています。自分のことばかりではなく、世のため人のための行動をしなければなりません。やれば結果は必ず出るし、政局も変えられます。

 安倍前首相が、9条を改定しようという考えを示したことに対し、怒った日本を代表する9人の文化人が、9条を守る会を立ち上げました。その「9条の会アピール」には、次のように述べられています。

 「私たちは、平和を求める世界の市民と手をつなぐために、あらためて憲法9条を激動する世界に輝かせたいと考えます。そのためには、この国の主権者である国民一人ひとりが、9条を持つ日本国憲法を、自分のものとして選び直し、日々行使していくことが必要です。それは、国の未来の在り方に対する、主権者の責任です。日本と世界の平和な未来のために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、『改憲』のくわだてを阻むため、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めることを訴えます」

 日本人ならまず、このアピールを知って欲しい。そして、改憲を阻むため、自分の出来ることを今すぐ初めてほしい。考えれば、誰にでもできることは必ずあります。


 〈一人一人が考え、行動を〉

 私は9条を改定しようとしていた安倍前首相はもとより、それに従った政治家に心の底から怒っています。そして同時に、彼らを送り出した、日本国見にも怒りを感じています。どうしてこういう人物を国会に送り出しているのかと腹が立って仕方がない。それを分かって欲しくて、こんな駄文を100冊以上も発刊し続けてきました。私にできることは、書くことと語ることです。本を書き、講演し、投稿し、集いを催し、9条改憲に反対し、「9条死守」の運動を続けています。これからも続けます。

 「お前は何様だ」とか、「思い上がっている」とか、「生意気な奴だ」と言われることを覚悟のうえで言いますが、日本国民の多くは、物事をあまり深く考えない気がしてなりません。憲法9条改定などと言う安倍政権を長期政権にしたのは、あまり深く考えない多くの国民ではないでしょうか。

 危機感を感じない人、怒らない人が多いというより、むしろ感じたり怒ったりしながらも、自分のやるべきことをやらない人が多過ぎるというべきかもしれません。考え、怒り、やれることをやる。それが求められているのです。一人一人の行動が人類を救うのです。

 福島原発事故で、福島県の人たちの中には、未だに故郷に帰れない人が大勢います。他人事だから、自分には関係ない――。このように思うことが間違っているかどうか一人一人が胸に手を当てて考えてもらいたいのです。あの人たちの幸せな生活は、津波に原発が襲われただけで崩壊しました。日本中にある原発がドローンや無人飛行機などで攻撃されたら、日本中が放射能だらけとなり、住む場所はなくなります。幸せな生活は根底から崩壊します。

 原発の危険性を考え、そして怒り、行動してほしい。未だに古里に帰れない福島の人たちの気持ちを察してほしい。原発再開を方針としている国会議員に対し、怒りを示す行動をしなければなりません。どういう考えをしている候補者かをよく調べて、国会に送り出すにふさわしいがどうかを決めてほしい。

 新型コロナウイルス問題で、安倍前首相が、小池東京都知事が、そして日本国民の多くが待ち望んだ東京オリンピックは延期になりました。来年必ず開催される保証はありません。仮に日本では新型コロナウイルスが終息しても、外国でも終息しなければ、開催はできないし、すべきではありません。

 オリンビックどころか、新型コロナウイルスの感染拡大状況とその対策の新保状況を見ていると、世界中の人々が、これから先、日々の生活が普通に送れるかどうかが心配な状況です。

 コロナウイルス問題で世界が揺れ動いている、この機会を捉えなければ、9条を世界の9条とは出来ず、日本国民は9条という人類史上最も優れた哲学を世界に広められないで終わってしまうかもしれません。今こそ、9条を世界に広めるチャンスです。

 (拙著「新・憲法の心 第27巻 戦争の放棄〈その25〉」から一部抜粋)


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