司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>

 事件の早期解決に向け、社会福祉協議会理事長・兼任町長を訪ねた。町役場の町長室まで連れられ、そこで話し合いの場が設けられた。私は同行していなかったので、以下、兄の話による。そこには、トップである理事長、助役、局長の三人の幹部クラスが、横並びに座りどっしり構えていたという。

 兄らは、彼らから、少し離れた三人かけのソファに腰かけさせられた。自己紹介から入る前は、彼らも低姿勢だった。

 「はじめまして、被害者の長男です。よろしくお願いします。友人の新聞記者さんです」

 同行していた新聞記者を紹介し、兄が早速本題に入ろうとすると、理事長らは、ざわざわと騒ぎ始めた。

 「そんなことはダメでしょう、それは、ないでしょう」

 真っ先に、理事長が、声を荒げてそう言ったので、一瞬にしてその場の雰囲気に緊張が走ったという。

 彼らは、一体何を恐れたのだろうか。実は、新聞記者が同行していたのには、いきさつがある。これ以前、兄は局長に、社会福祉協議会の監督責任とともに、雇用上での責任もあると追及し、真っ向から否定されていた。一方、私や姉も、責任の所在については何度も局長らには投げかけていたが、いつも、その場では、「すみません」という形だけの謝罪に終始するだけで、何も話は進展していなかった。そこで、新聞記者に同行してもらい、第三者の見解を聞き、是非を問おうという流れとなったのである。

 要は、「お金がなくなる」と彼らに苦情を申し立てても、調査もせず、犯人を野放し状態して、被害は拡大したにもかかわらず、刑事事件が終わった次の段階でも、被害者を放置している状況は前と変わらないままだったのだ。

 彼らの態度をみかね、同行の新聞記者も、「今日は記事を書く書かないは別にして、私は、単なる立会人としてきただけです、私に気にせず話し合って下さい」と言い返した。

 すると、彼らは「マスコミは出ていけ」と言いだし、数分もたたないうちに、三人は一斉に立ち合があり、話し合いなしとまで強い口調で言い放った。流石に兄も、話し合いが白紙となるのは冗談じゃないと思い、彼ら三人をなだめた。理事長たちに対し、兄はこう言った。

 「私が嘘をついて、新聞記者である彼の存在を隠し、横で聞いてもらうことは簡単なことです。しかし、嘘をつくことは公平でない思い、正直に正々堂々と誠意をもち、まごころから真実を話し合いにきました」

 こう言うと、本題へと切りこんでいった。すると、彼らは「テーブルにおいてある録音は止めて、新聞記者は外に出せ」と言い出した。兄はあくまで、MP3録音は止めるが、記者は出て行かない、と言い、また記者には、「私が話し合いの証人として呼んだのでそこで話を聞いてください」とお願いした。

 ようやく、本題に入るために、録音を止めた途端、彼らの態度が豹変した。理事長は、なんと「お金をとられた側にも責任がある。お金の管理ができてなかったからこうなった」と言い放ったのだ。

 のっけから代表である理事長から飛び出したこの言葉に、記者も兄も呆れかえってしまった。

 「お金の管理以前に、お金を窃盗され、お金がなくなる苦情に対して、何もしなかったことが問題であり、監督責任は追及されるべきではないか」

 兄か反論する徒、彼らはこう言った。

 「当事者同士で話あってお金の問題は解決しなさい」

 あくまで、この事件と自分たちは無関係と主張するように、まるで他人事勢だった。

 「あんたの親が、暴力、セクハラしていたのを知っている?そういえば、昔、親は、学校の教員だったね」

 さらに局長が、いやらしく、脅すように言ってきた。兄はその話を聞くやなや、「そのようなことはなかった」と一蹴。逆に、こう畳みかけた。

 「証拠はどこにありますか。窃盗犯のいうことを鵜呑みにしているから、いたずらに事件は長引き、挙句の果て、このような事件に至ったんですよね。なぜ、そのような暴力、セクハラ、があったと指摘しながら、調査をしなかったのですか。また、なぜ、犯人は暴力、セクハラといいながら、うちにきつづけたのですか。お金でしょ。本来ならそのようなトラブルがあるところには、きたくないでしょ。事件の信憑性をぼかしたんでしょう」

 局長は、セクハラについて「みんなが言っていた」と、ぼそぼそと小声になった。父親にかけられたこの嫌疑については、のちに、完全に潔白が証明される。また、兄は聞いた。

 「社協さんは、なぜ犯人の親が、被害者へ謝罪に行きたいと申し出があった時に、行くなと言ったのですか」

 すると、局長を、その場は「いや、止めてない。私が、言うわけない」と言った。これも、のちに、私が事件の調査で、犯人の親に直接会って、確認したところ、この局長が止めたことは事実が判明する。

 結局、話し合いは、泥試合になり、トップ会談は入口の話で決裂してしまった。町長兼社会福祉協議会理事長の対応が、無責任ならば、下の人間も少なからず、その影響下にあるということを、改めて認識した。私は既に感じとっていた彼らの不穏な動きから、こうなることももちろん予想はしていたが、まさかここまでひどい結果が待っているとは思わなかった。



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