司法ウオッチ<開かれた司法と市民のための言論サイト>




〈軍事費を新型コロナウイルス対策費に〉

 戦力は人を殺す道具です。人を救う道具ではありません。こんな誰にでも分かりやすいことに気付かない人間が、世界の指導者面をしているのがおかしいし、させているのもおかしいといわなければなりません。誰がさせているのかといえば、トランプ前大統領を選出したのはアメリカ国民ですし、安倍前政権を長期政権とさせたのは日本国民です。

 そのことに一人一人が気付き、指導者の選び方を考える必要があります。今は、異人類である新型コロナウイルスを撃退するためには、世界中の知恵と財力を持ち寄って、人類が一致団結して闘わなければならない時です。軍事費などにカネを使う時ではありません。トランプ大統領から大量のステルス戦闘機を買い入れた安倍前首相の暴挙を許す時ではありません。これは、明白な憲法違反です。

 軍事費を新型コロナウイルス対策費用に向けるということは妙案です。世界各国の軍事費を新型コロナウイルス対策費として使用することは、誰でもすぐ思い付く考えではありますが、素晴らしい思い付きです。まさに一石二鳥となる妙案です。

 一つには、直接の問題である新型コロナウイルスを撃退することになり、二つには、戦争の放棄、戦力の不保持に近付くことになります。9条の内容を実現する方向に進むことになるのです。一瞬にして、何百万人、何千万人も殺す道具である核兵器開発などにカネを使うことを抑えることになります。まず、核兵器開発費は、全部新型コロナウイルス対策費に回すべきです。

 新型コロナウイルスと闘うためには、直ちに医療関係費が必要となります。医療関係費は、ワクチンの開発費、治療薬の開発費、人工呼吸器の増産費、専門病院の建設費、医療スタッフの人件費などで、世界中で膨大なカネがかかることが予測されます。

 そのうえ、新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、世界中の国で外出禁止令が続出しました。三密回避を徹底すれば、経済活動は自粛しなければなりません。しかし、これでは仕事にならない。経済は停滞し、生産性は下がり、税収も下がり、どこの国も経済的に苦しくなるのは目に見えています。新型コロナウイルスの感染拡大が続いたら、世界中が恐慌、つまり経済の混乱状態になりかねないのです。

 既に、日本でも事業継続ができない事業所が出てきています。弁護士という職業柄、情報は早く入りますが、事業継続を断念する人は続出しています。これでは国民の経済生活が成り立たなくなる状態は、目の前まで来ていると言わなければなりません。その状況は、日本だけのことだけのことではなく、世界中のどこの国でも同じです。

 新型コロナウイルスと闘うためには、世界中で膨大なカネが必要となることは、はっきりしています。しかも、それはいますぐに必要なのです。一日でも、一刻でも早く新型コロナウイルスを撃退しなければ、人類滅亡などということもなくはないのです。

 今は、経済活性化より命を守るための経済活動の自粛は必要です。だが、生きていくためには食べなければならない。そのカネも必要です。どこの国も経済的に苦しいとは思いますが、今はどの国も、新型コロナウイルス感染防止のためのカネを出し惜しんでいる状況ではありません。

 世界中の国という国が、カネを出し合って、新型コロナウイルス対策基金を立ち上げなければなりません。それぞれの国で、その財源をどうするかなどという議論などしている間にも、新型コロナウイルスはどんどん拡大していきます。いますぐ各国は、新型コロナウイルス対策費を国連などに出し合って、その基金を使って、世界を挙げて、人類を挙げて、新型コロナウイルスという異人類との闘いに勝利しなければならないのです。

 そのためには、どこの国でも財源が必要です。いますぐ、世界中の国という国は、「戦争の放棄」と「戦力の不保持」を決め、軍事費を新型コロナウイルス対策費に回すことを決断しなければなりません。どの国も核兵器にかかる費用は、全部この対策費に回さなければなりません。

 そして、各国の軍事費を新型コロナウイルス対策費に回すために、今こそ日本国憲法9条の「戦争の放棄」と「戦力の不保持」の規定は、世界中の国々の憲法に取り入れなければならないのです。


 〈一人一人が気付くべきこと〉

 新型コロナウイルスという異人類の襲撃を受け、日本国憲法9条を、世界各国が取り入れ、いずれは世界連邦樹立という方向を目指さなければならない状況となっていることに、全人類が気付いてほしいのです。それに気付き、戦争の放棄と戦力の不保持かぜ不可欠であるということに気付いてくれれば、新型コロナウイルスは、苦難福門となります。苦難を福門とするかどうかは、考え方、心次第です。一人一人の問題でもあります。

 新型コロナウイルスによって、人類同士の戦争と違う全人類が一致団結して闘わなければならない相手が出現したことにより、人類は戦争の放棄と戦力の不保持の必要性を痛感するチャンスを与えられた、というべきです。

 新型コロナウイルスを歓迎するなどと言う、不謹慎な気持ちは毛頭ありません。しかし、新型コロナウイルスという異人類の、人類に対する不意の攻撃は、人類同士が武力を使って闘う戦争の愚かさを気付かせてくれたという意味で、人類に反省を促してくれている気がしてならないのです。神というか、天というか、言い方は分かりませんが、そのような誰かが、「もういい加減に気付け」と言っている気がしてならないのです。

 世界中の国々の指導者、政権担当者、そして国民一人一人の誰もが、戦争を放棄しなければならず、戦力を持つことを止め、軍事費を新型コロナウイルの対策費に回さなければならず、そのシステムを作り出すために行動しなければならないという大事なことを、新型コロナウイルスは気付かせてくれたのです。

 核兵器予算を新型コロナウイルス対策費に回せば、必要な医療をどれだけ提供できるでしょうか。非政府(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)が、米英仏3カ国の各軍事費を元に試算したところ、多くの命を救うための医療体制を整備できることが浮き彫りになったということです。感染拡大で医療崩壊が懸念される国が少なくない中、軍事費を削減してコロナ対策に充てる国も出できたと、東京新聞2020年7月26日付けWebに掲載されています。

 核兵器予算だけではなく、世界中の全軍事費を新型コロナウイルス対策費に回したなら、新型コロナウイルスだけではなく、この先発生するかもしれない、新・新型コロナウイルス対策費にも、地球温暖化対策費にも、食糧難対策費にも、有害ゴミ対策費にも役立つことは間違いありません。

 繰り返しになりますが、戦争の放棄と戦力の不保持を、世界中の国が取り入れ、軍事費を異人類との闘いに回さなければなりません。新型コロナウイルスは、そのことを気付かせてくれているのです。一人一人が気付かなければなりません。

 (拙著「新・憲法の心 第27巻 戦争の放棄〈その25〉」から一部抜粋)


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